発達障害がある子どもたちのための手引書

発達がゆっくりな子どもたちへの応援ブログです。私は障害のあるお子様が、学校の授業が終わった後や、休業日に通って療育を受けられる通所施設の放課後等デイサービスで学習支援をしている先生です❗子どもたちを教えている立場から見えることをお話しします❗

IT教材を使う放課後等デイサービスの落とし穴に注意❗


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皆さん、ともたんです。

こんにちは🙌

 

私が放課後等デイサービスの児童発達支援管理責任者になって約1ヶ月経ちました。

色々な面を子どもたちは見せてくれて、日々進化を遂げているんだなと、気づかせてくれます。

 

さてそんな中、iPad等のIT教材の問題点をお伝えしたいと思います。

 

私は国際社会を生きていくために、IT教材を使うのは良いと思っています。

しかし使い方を問うべきだと思うのです。

 

よく言われる議論の中に、差別問題があります。

視力が低い→眼鏡を使う

聴力が低い→補聴器を使う

足の筋肉がない→車椅子を使う

 

これらはOKなのに、書字障害があって上手に字を書けない子が、iPadを使おうとすると、ズルいとか言われ、結局手書きで板書を写すはめになってしまうことになるのです。

 

しかも凄く一生懸命に書き写したにもかかわらず、字が汚いとか何を書いてあるのか分からないとか言われ、傷つく話です。

 

障害は努力で何とかなる程度の問題ではありません💢

もし皆さんが明日から、目を使わず耳も使わず、足や手を使わずに過ごさなければいけないとなったら、どうでしょうか?

 

少しは気持ちが理解出来るのではないかと思います。

 

だから振り出しに戻りますが、私はiPadを使うことで、やりたいことが可能になるならば使うべきだと考えています。

 

しかしそこには目的とルールが必要です。

 

なぜ使うのか、それを使わずに他の方法では難しいのかを検討するべきです。

またいつ使い、何時間使うのかといったルールも確認しておくべきだと思います。

 

実は放課後等デイサービスの中に、使うことを認めている所があります。

ただ本当に必要だから使っているかと言えば、疑問です。

 

子どもたちにとって身につけるべきスキルは、自分以外の人(お友だちを含む他の児童)とのコミュニケーション力です。

 

iPadでは生の相互のコミュニケーション力は培えません。

なのになぜ放課後等デイサービスの中には、子どもたちに使うことを許す所があるのでしょうか?

 

答えは、楽だからです。

何が楽かと言うと、iPadを使わせておけば一人で夢中になってくれるので、他の児童とのトラブルになりにくいからです。

 

放課後等デイサービスでは放課後及び休暇等の過ごし方を支援することになっています。

 

家ででも出来るiPadや携帯のゲームを放課後等デイサービスでしたからこそ、人とのコミュニケーションが上手になれるわけではありません。

 

だがここでも反論が聞こえてきそうですね。

 

息抜きの1つとして使わせるとか、きちんと別に療育でコミュニケーション力を培うことを行えば良いとかです。

 

今から療育をやります!的な所から行っても、やっている振りだけに終わるだけです。

実際療育の時には、指示を聞いて行動出来る子どもはいます。

 

重要なのは、そこに通って学校とかの人との関わりが上手になったのか否かということです。

 

 

ゲームには多少中毒性があり、楽しい真っ盛りに止めるのは大変です。

 

わざわざ放課後等デイサービスでiPadを行う意味はないと言えます。

 

けれども1つつけ加えておきたいことがあります。

それはやはり目的です。

 

就職を見据えるに足る年代の生徒への支援として、パソコンの打ち方を覚えるために使うというやり方は、十分意味がありますし必要なのではないかということです。

 

このように見てきましたが、大事なのは何を使うかよりも、なぜそれを使うかだと私は思います。

 

今日も最後までお読み頂きありがとうございました🙇